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2003年度 日本海学講座 富山湾の魚たち
これまでやってきたこと、やっていることこれまで、幼稚園、小学校、中学校、高校、大学などいろいろな所に勤めながら、魚について調べてきた。 描いた魚の種類は、富山湾の魚で約600種、その他で約700種、合計約1,300種となっている。約10年前には、これをまとめて本にして出した。 実物を見て描くため、富山湾に分布しない魚については、各地を訪ね歩いている。 魚には季節があるが、実は、回遊魚は各地を回っており、各地それぞれの季節がある。 昨日、太刀魚を食べようと思い、スーパーにいったら秋刀魚があった。秋刀魚は富山湾では今が季節である。 鰤も年中どこかで取れるのだが富山では秋の終りから冬となっている。 ここ10年位は、魚の外観からでなく内側から調べている。 科学する心 魚類研究の目的は?と聞かれるが、何のためにするかというより、やっていることが楽しいからする。 やっているうちになぜそうなっているかに関心感心が向いていき、広く多くの人が長くそうだということを見つけたいからである。 しかし、このことを前に出しすぎないようにするバランスが大事である。 今朝の新聞で、毛利衛氏が、星を見ることについて語っていた。 それは、何かのためでなく、見ていると楽しいから見るのだということだ。 そして、そのうち、星がどうしてあるか、どこまであるのか、生物はいるのかなどと思いが広がっていくということだ。 湯川秀樹氏の中間子のアイデアは、トイレを立つ時に浮かんだそうだ。しかし、トイレがどうというのでなく、アイデアは、平生から考え貫いていて、満ち溢れて、ふっとでるものだろう。 さかなのヒレからの分類
サケ、マス、アユのような河に上がる仲間には、アブラビレ(脂鰭)がある。![]() マグロ、サバ、カツオ仲間の後部のヒレであるリキ(離鰭)は、多くは上下同じ数だが、下が一つ少ないこともある。 ![]() ![]() ブリ、アジの仲間のシリビレ(臀鰭)の前にはトゲが2つある。 ![]() ヒレばかりでなく、ヒゲも区別の指標となる。 陛下の研究 天皇陛下はハゼの研究をなさっておられる。 かつて日本で111種のハゼが数えられていた頃、種類の数が増えると言っておられた。 これは、未採集地からの調達によるのではない。陛下自らが、ハゼの目から耳への神経で新分類基準を確立されたからである。また、スケッチはご自身でされる。 これにより、分類が再整理された。現在、かつての111種が160種近くに増えている。 新しい種類が判明すると、学名が付けられる。ハゼは「gobius」だ。 学名に対して、日本語の和名を付けることとなる。さらには俗名もある。 アケボノハゼ、オビシロハゼなどは、皇室ご家族の意見を参考にして付けられたとのことである。 魚の名前 一昨日、魚の名前を規制する制度が決まった。 「うお」というのは鱗と尾からきているのだろうか。 食べ物で、主食を「ね」と言い、おかずを「な(菜)」という。「稲」は、「生きる−ね」ということだ。 「さかな」というのは、肴であり、酒のおかずということだ。 成長によって名前が変わる魚もいる。 鰤は、「もじゃこ」、「こずくら」、「ふくらぎ」、「がんど」、「ぶり」と変わっていく。 これは、地域によっても違う、高知の「はまち」は、富山の「ふくらぎ」だ。 漢字も使い分けられる。「イワシ」については、「鰯」は「うるめいわし」、「鰮」は「まいわし」、「 」は、ひしこ、たづくりにする「かたくちいわし」だ。「鮫」は濃厚な交配をする。その後「鱶」となる。 ところで、「うみ」は、アクセントは前にあるのか、後にあるのか。「うみは広いな大きいな」の歌で、前にある。 富山湾の特徴 富山湾は、海溝と海谷があり、深海湾として有名である。 海溝は、大和堆から続いており、陸上では、フォッサマグナに続く。
ブリは海水温16.5±1度を求めて回遊している。 「しらえび」は、「 しろえび」とも言うが、天然記念物の申請で「しらえび」にした。 「ほたるいか」は、滑川だけでなく、海谷のある海岸一帯でとれる。 「げんげ」は、福井でも多く取れ、富山湾特有と言えない。「ゲンゲ」は、ねばねばがいいのだが、禅寺では、「不許葷酒入山門」ということで精の付きそうなものは禁じられている。もっとも魚の形をした魚板・木魚があり、叩かれているのだが。 海 三好達治の唄に「海よ、あなたの中に母がある。母よ、あなたの中に海がある。」というのがある。 フランス語では、海はMerで、母はMereであり、海はまさしく産む母といえよう。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||