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2003年度 新日本海学夏季セミナー 環日本海の潜在パワーと20年後政策
1.地中海経済圏よりも大きい環日本海経済圏
経済規模がどの程度大きいのかという話の前に、地中海と日本海の距離を考えます。大陸に草原ルート(ステップロード)というのがありまして、地中海と日本海をつないでいたのです。草原ルートを通って、中国の北京からトルコ、そして地中海、ヨーロッパまで行くのです。ものすごく早い時期に、30日ぐらいで行けてしまうのです。また、馬を使っていく場合、乗るケースもありますし、引っ張っていくケースもある。いろんなのがあるんですけど、南に行くよりも、東から西に行くほうがかなり早い。そうすると、地中海と日本海はかなり近かったと言えるわけです。
2.海魂陸才
その点について、日本政府は、ほとんどそれに関する情報を持っていません。中国政府は、まったく朝鮮問題には関心がないのですけど、東北の発展には関心があります。そういう点では、中国政府から、東北発展に対して日本は何ができるのだという提案を求められれば、飛んでいきます。 現在の中国政府の関心は、SARSが冬に出るかという点が一点、次は洪水なのです。中国は洪水の被災者が3千万人です。人口13億に対して、3千万人が洪水の被災に遭っている。3千万人を日本に直すと、300万人、つまり、300万人に相当する人が、中国で洪水に遭っている。これは、日本に直せば、東北というか、北陸3県が全部洪水に浸かったって感覚です。そういう状況の政府だから、朝鮮問題なんか、関心がないのですね。朝鮮問題なんかと言ってちゃだめですけど、つまり、相手の立場になれば、いま北京で、僕らと同時期に朝鮮問題について議論する気に、中国政府はならない。中国政府が関心あるのは、SARSと洪水と東北発展です。 3.環日本海経済発展のための戦略産業
【動脈産業】 次のキーワードは世界最強の企業で、中国政府もよく知っているトヨタ自動車です。これが、天津にある。ところが、最近広東にも進出しています。この天津のほうに進出しているトヨタというのが、ひとつのキーになります。 ここからは、少し具体的な海魂陸才になります。 中国のほうに協力するのに、動脈産業ばかりになったのです。いままでの工場進出は、動脈産業ばかり。この場合動脈産業とは家電や自動車といったものです。日本は動脈産業については、世界的に強い。 これに対して、静脈は、環境破壊を治す産業です。つまり、こっちで作って、こっちで戻す。動脈・静脈ですから、ここでくるくる循環するのですね。しかし、動脈産業ばっかり中国に送ったわけですね。工場進出は、動脈ばっかり。ただ、動脈産業については、中国もだいぶ上手になっています。
【静脈産業】 静脈産業については日本は世界ナンバー1なのですね。ナンバー1かどうかということで、三菱重工、荏原に行って聞くと、はっきり言うのです。三菱重工も荏原さんも、環境技術だったら、日本が上だが、作ると高い。 どうしても金の話になるのは、経済の悲しいところで、金、金と言っていると、なんとなく良心というか胸が痛い気持ちになって、小泉先生と話していると、小泉先生は天国に行っても、僕はもしかしたら行けないのではないかという気持ちになるのんですね。 いま中国は、環境破壊がすごいですから、静脈産業についてこれからは進出の余地があるんじゃないか。 そして、環境破壊を防止するために、世界最先端の技術を移転しましょうと。その場合、日本で環境設備や装置を作るというのは、これは荏原の常務と話したのですけど、高すぎてだめなんですね。それなら、中国で作ると非常にいいかげんな所でやってしまうという心配もあるので、しっかり日本で管理したい。そう考えると、中国東北部、朝鮮の軍事工場などを転用して、ライセンス生産、環境設備投資ですね。そして中国とか朝鮮等のほうに技術を提供するというほうがいいかもしれない。そうなってくると、三菱重工業等の登場の機会もある。 次に中国が関心を持っているのは、インフラの開発ですね。 次は金融に関心があります。中国は、日本の金融進出に期待をしています。どうも、アメリカやヨーロッパの金融というのは強烈すぎて、その点から見ると、日本の金融はどう出るでしょうね。このような話は、日常の会話に出ます。日本の金融はいま、大変ですね、という同情を持たれるのですけど。 【ロボット】 三番目に、今までは労働集約ということで、中国は人件費が安いとか言っています。しかし、中国も人件費が安いだけで企業進出して来られるのではなくて、これからは自動車よりも大物の製品、自動車以外にも、いろんなものを作っていきたいと希望しています。 実際、自動車のエンジンは重量が300キロあるのです。あの300キロのエンジンを人間が持ち上げるのは大変ですから、ロボットとか何かを使いたいし、ハイテクもしたいと。その点で、家電までは人でやったけど、重くなってきたので、中国も人間+ロボットでもってやりたいのです。この三つの支援はどうですかね、という話があります。
【バイオ】 次は、欧米に対抗してバイオです。つまり、東アジアの遺伝子戦略というのを考える。この場合、SARS他の教訓がありましたからね。 中国人13億人+αは世界最大ですから。この遺伝子を、中国や日本、韓国等で解析して世界の理学デファクトスタンダードというのを作れば、少数派の欧米人を対象としている医薬品企業は、真っ青になるのではないか。 現在、欧米の医薬品企業に比べて日本の製薬会社は、ほぼ100%負けるのです。どうして負けるかというと、圧倒的にあっちが強いのです。これは、第二次世界大戦以上に徹底して負けますよね。 こういう構図を変えようじゃないかということで、そこで、東京大学医科学研究所、武田や山之内の出番となるのです。こういう話を厚生労働省でしても全然分かってくれないのです。 4.富山のビジネスチャンス
【ロボット輸出】 そうすると、まずロボットと輸出でもって、環日本海地域の工場の競争力を上海や広東以上にしたい。つまりですね、中国で勝つには広東と上海よりも強い競争力がないと勝てない。これは世界で勝つには、アメリカ以上じゃないとだめなんですね。 その点ではやはり、競争なんですね。上海・広東以上になるためには、東北地方の重工業向けのロボットの開発・輸出です。これは実際、富山県の場合、ロボット産業は非常に強く、しかも世界のロボット生産の半分は日本なのです。つまりロボットに関しては、日本は最高のブランドを持っているわけですね。つまり、日本の最先端ロボットブランドでもって、東北地方の重工業向けに開発・輸出をしよう。次の、自動車産業発展のためのロボットの開発・輸出というのを富山県でやろうと。要するに、富山県の海岸部分には、いっぱいロボットを作っているところがあります。そして、次の、ロボットの集中管理やコンピューターシミュレーションモデルというのを作りましょうと。つまり、世界でもっとも効率的なロボット工場の開発というのを富山県で考えましょうと。そうするとやっぱり、こうがんばれという話が出てくるんですよ。
【環境ビジネス仲介】 次には、環境ビジネスの仲介です。 中国の環境破壊をどう食い止めるかという点は、ビジネスチャンスなのです。今、世界の環境破壊都市、つまり都市部の公害のワーストテンに、中国の町がいっぱい入っています。その点から見ると、中国の環境破壊を食い止めなくてはならない。 みなさん、なんで中国は環境問題が表面に出ないか知っていますか?大変ひどいのですよね、それなのになぜ出ないかというと、中国政府の中に李鵬さんという、かつてだけでなく、現在も偉い人がいるんです。彼は石炭人脈っていう、彼はその人脈でも特に強い。つまり、その李鵬さんが生きている間は、中国に環境問題は出ないと、僕は思っている。つまり、中国には環境破壊の原因の一つに、石炭を燃やすっていうのがあるんですね。石炭を液化して燃やすのです。中国は、石炭たくさん出るのです。それに対して、石油はないです。そうすると、李鵬さんの政策には合理性もあるし、彼の人脈もそれを支えている。だから、それは逆に言いますと、李鵬さんの体制以降に、一気に噴出します。その瞬間、環境問題がぽんと出ます。その際には、富山には環境ビジネスというものがないですから、仲介ビジネスが可能となります。東京とどう結ぶかです。 【バイオビジネス】 その点で見ると、環日本海の考えるカギは、僕は中国に行った場合は、北京から見て、上海・広東に勝つために日本海を言い、東京に行った場合は、アメリカに勝つために日本海を言う。アメリカの人口2億7千万よりも3億2千万のほうが多いでしょ。 そこで、バイオビジネスがでててくる。この場合、薬の富山がキーワードになります。まあ、薬の富山といっても、実態は、あるのかなと気になります。しかし、ブランドというのは、実体がないのをブランドといいます。そういう点では、薬の富山っていうのをベースに、高齢者の医療・介護を中国、朝鮮と提携して行うというのもあるのじゃないか。頑張れるんじゃないかなと考えます。
【ゼネコンの進出】 次に、さっき言いましたように、中国は洪水で今年3千万人被災しています。これは毎年なんですね。これに中国政府は、毎年悩んでいるのです。SARS以上に悩んでいるんです。さっき言ったように、日本でいう北陸の全人口が被災していると。要するに、日本でも人口の300万人が洪水に浸かってたら、小泉総理ってのはヨーロッパ行く気になります?同じことがいま中国であるのに、中国政府に対し朝鮮問題は?と言うのは、中国政府から見ると、無神経としか思えないのですよ。たしかに、朝鮮の問題は日本にとっては大きな問題なのだけど、やはり、相手の人の立場に立ってあげれば、3千万人のことを話題にした後のほうに、朝鮮問題を出すんだったらいいんだけども、そうしないから自民党の山崎さんなどが行ってもほとんど相手にしてもらえない。 この3千万人の洪水灌漑工事基地改良等の支援ができるのじゃないかと考えます。僕なども、中国政府のほうといろいろ関係があるものですから、山崎さんが、中国へ行くときに、どういう反応ですかね、という話があった際に、SARSと洪水の話しか中国政府は関心がないから、そこから話題を始めてくださいと言ったんですけど、それなのに朝鮮問題から始めたんで、全然相手にしてもらえませんね。そういう点から見ると、この2つがあります。
こういう点から見ると、ゼネコン進出云々という話も含めて、ちょっと考えたいと思います。 具体的には、豆満江浚渫というのです。遼寧省は北京方面に出口があります。中国の東北3省で、環日本海のここになりますよね。その場合の、こっち側の黒龍江省のほうは、ロシアの貿易があります。遼寧省は北京の方面にあります。それに対して、間の吉林省というのは、出口がないのですね。そうすると、吉林省は出口が日本海に欲しい。これを富山県が浚渫することが可能かどうかですね。これはいろんな政治的な問題がありますが、これをすれば少なくとも吉林省はものすごく感謝します。で川を掘って大きい船で上れるようになれば、中国側は日本海に出ることができる。 5.2019年へのシミュレーション
ここでもって、ようやく経済学部のほうにいるという意味が出てくるのですけども、2019年までに産業から生活までの活動の30%をロボットでネットワークできると。そういう状況になればシミュレーションができます。そうするとこれは、実際どこのどの産業がどう変われば、エネルギー消費やGDPはどうなるか、また、失業はどうなるか、ということを数百万回シミュレーションできます。つまり、数百万回のシミュレーションの後に、政策を行う。 つまり、これはさっき地震の話があったのですけども、地震の場合は僕も腹立つのです。ああいう地震研究やっていて、当たるわけがないんですよ。当たらないのに、地震は予算をいっぱいもらているのです。それに比べると、この話のほうがはるかにいいんですね。最低でも、天気予報よりは少し正確ですから。そして現在は原爆のシミュレーションもできるのですから。そうして、これができるのであれば、循環型経済を政策の問題にできるのです。つまり、我慢しろって言わなくても、シミュレーションでやりますから。つまり、あなたが頑張れば、こういう結果が出ますよ、と一発で言えますから。そういうシミュレーションモデルを作れればいいなと思っております。 そして、ロボットというものを、どんどん世界中に輸出もしますけど、できればこのロボットをネットロボット、インターネットの中のロボットに変えたいです。というのは、実際のロボットはやはりエネルギーをくいますから。さっきのシミュレーションの範囲でもって、できるだけネットロボットにすればよい。つまり、インターネットの中でできることも、実際のロボットができることもあるのじゃないか。そういったものをできるだけインターネット内のことに変えれば、資源・エネルギーがほぼゼロになる。 そうすると、ここでもってようやく、丸山先生のほうにバトンタッチができる。つまり、2020年に、地球が破産するかもしれない。そうすると、じゃあ2019年までに一応僕の話が実現された場合は、丸山先生の出番がなくなるのですね。ということで、僕の話は終わりです。 |