第1章 経済開発の進展
第1節 経済の発展段階

  

2 経済規模

要旨
 現代の社会では経済交流が最も大きな意味を持っている。このため、経済の規模が、国際関係の大枠を規定している。このことから、国民所得統計は、国際社会を捉える場合の重要な指標となる。
 例えば、日本の経済規模は中国の4倍強であることは、常に念頭におくことが重要であろう。
 世界の総所得にのうち、アメリカを中心とした米州全体で40%、西ヨーロッパの国々を中心としたヨーロッパ全体で32%、日本を中心としたアジア全体で26%となっており、アフリカ、オセアニアはそれぞれ1%台である。

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(1) 世界の経済活動

 経済活動の規模は、国民所得勘定に基づく統計で体系的に見ることができ、この計算については、国連のSNA(System of National Acount)で標準化されている。
 ただし、所得統計等の長期系列の国際比較については、幾つかの困難な点がある。
 なお、現在は、国民所得勘定統計の代表値として国民総所得(GNI)が取り上げられるようになっている。

 2003年の各国の国民総所得の総計は、31兆US$であった。
 この内、アメリカが31.7%(10.9兆$)、日本が12.7%(4.4兆$)、ドイツが6.0%(2.1兆$)を占め、この3カ国のみで世界全体の50%を超えている。
 さらに、イギリス、フランス、中国、イタリア、カナダ、スペイン、メキシコ、韓国、インドと続き、以上の12カ国がそれぞれ5千億US$を超える国である。また、これらの10カ国で、世界全体の約3/4(76.9%)を占めている。

 地域別には、アメリカを中心とした米州全体で40%、西ヨーロッパの国々を中心としたヨーロッパ全体で32%、日本を中心としたアジア全体で26%となっており、アフリカ、オセアニアはそれぞれ1%台である。
 (→地域別経済規模一覧)

 このような、世界の地域別、国別所得の配分については、所得規模に比例した面積で各国を描いた地図(下図)によって、理解を深めることができる。
 人口とは異なるパターンで、特定の国・地域に偏ったものとなっていることが理解できよう。
 経済の規模は国際関係の大枠を規定し、意図の有無にかかわらず、経済大国は他の国に多大な影響を与える。
 なお、この地図は、前項で掲げた人口地図と並べて眺めることによって得られるメッセージは極めて重要である。


 

(Apr.19,2005.Rev.)



(2) 東アジアの経済活動


経済規模は人口と逆転
日本/中国=3,日本/韓国=7

 実際の経済活動の規模については、国によって経済の発展段階に著しく差があり、人口とは様相が異なっている。
(統計データ)


2004年GDP
(10億米ドル)
1人当たりGDP
(米ドル)
日本 4,58835,922
韓国 68014,267
中国1,6491,261
香港16323,411
日本/中国2.8倍28.5倍
日本/韓国6.7倍2.5倍
 2004年の日本、韓国、中国のGDPは、それぞれ、4,588十億US$、680十億US$、1,649十億US$であった。
 日本と中国については、人口の場合と立場が逆転し、日本は中国の3倍弱となっている。また、日本は韓国に対しては約7倍の規模である。
 これによって、日本の県毎の総生産額は、中国の省毎のそれに匹敵する規模となっている。
 以下では、各国内総生産額の地域毎の割合を概観しておく。
 なお、朝鮮民主主義人民共和国については、情報が乏しく殆ど様子が把握できないが、厳しい状況にあることは間違いない。





 

1千ドルを超えた中国の一人当たりGDP
―各地域発表2003年統計―

 中国の各省・自治区・直轄市による所得統計が出揃い、日本経済新聞(2004年2月23日付け)にそれぞれのGDPが掲載されていた。
 国全体の統計との整合性に不明確な点があるが、2003年までには、一人当たりGDPが1千ドルを超えていることは明らかであろう。
 この統計によれば、国全体としての一人当たりGDPは、1,268US$となる(人口は「中国統計年鑑」2002年末による)

 中国では、地域毎の経済の発展段階の違いから、GDPの地域別分布については、人口に比して特定の省等への偏りが大きくなっている。
 特に、広東省、江蘇省、山東省は、それぞれが全国の1割程度となっている。


 各地域の一人当たりGDPについては、最大の上海4,646$から、最小の貴州421$まで約11倍の格差がある。
 また、河北・海南省を除き、海岸線の省市では、いずれも1,500$/人を超えており、中国の経済的発展が、沿岸地域で集中的に進んでいることが示されている。
 沿岸地域の発展に伴って、内陸地域の発展も次第に進展しているが、今後、発展を持続させながら、格差の解消を図っていくことが大きな課題となっている。


(統計データ)

(Feb.25,2004.)


韓国のGDP分布

 韓国でのGDPの地域別分布については、概ね人口の分布と対応している。
 ただし、韓国の行政区分は、広域都市区域を独立させたものであるにもかかわらず、人口の分布とよく対応していることに留意する必要があろう。



日本のGDP分布

 日本でのGDPの地域別分布については、人口の場合に比して、東京都の比重が特に大きくなっている。その他の比重については大阪府、愛知県が若干拡大している以外は、総じて低下している。




(Aug.21,2001.)



(3) 経済発展の経過


 近年の経済成長率については、中国が著しい成長を続ける中で、日本は低迷し、韓国は概ねその中間にある。

 なお、アジア金融危機にも拘わらず、中で高いの経済成長が持続したことについては、疑問視する向きもあった。

(統計データ;Jan.30,2006.Rev.)





参考文献等

情報源




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(Jul.19,2002.Orig.)