生産額に見る産業構造の変化
−−GDP構成比の推移−−
経済開発の進展とともに産業が高次化する、いわゆるペティ=クラークの法則に関連して、日本、韓国、中国の就業者数の産業別(1,2,3次別)構成比の推移では、漸次変化してきた過程が明確に見られる。また、各国の発展段階が他国のどの時点に対応しているかも、それなりに読み取ることができる。
しかし、生産額の構成比の推移では、長期的趨勢として法則を読み取ることができるが、短期的変動が激しく、各国の対応時点など単純に読み取ることは困難である。
長期的な趨勢を整理すれば、発展段階として、第一次産業の構成比が長期的に減少するなかで、@二次の拡大期、A二次及び三次の拡大期、B三次の拡大期があり、さらに第二次産業の減少の中でのC三次の拡大期があると言えそうである。
日本の最近30年間の変化については、第一次産業の減少は既に限界に近く、専ら第二次産業の比率が低下し第三次産業の比率が増加するCの過程であった。
韓国については、1970年代においては、専ら第一次産業の比率の低下が二次産業の比率の増加に移行する@の段階であった。これに対して、1980年代は、第一次産業の比率の低下が第二次産業及び第三次産業双方の比率の増加に移行するAの段階、'90年代は専ら第三次産業に移行するBの段階であったといえよう。
中国の推移については、政策方針等にともなう変動が極めて大きく、一定の変化を読み取ることは難しい。しかし一応時代を区分すると'50年代は第一次から第二次への移行、'60,'70年代は第一次から第二次への移行とともに第三次も若干減少、'80年代は第一次から第三次への移行、'90年代前半は第一次、第三次から第二次への移行、'90年代後半は第一次から第三次への移行であった。このように第三次の減少過程があり、ペティ=クラークの法則を逐一当てはめることには難しさがある。
なお、'90年代後半の推移については、アジアの金融危機もあり、長期的趨勢からは離れている可能性がある。
他方、産業別の生産額の構成と就業者数の構成の差異は、その労働生産性の差異を意味している。
第一次産業の生産性の低さはいずれの地域、年代でも明確にある。特に、中国については、農村と都市の格差をはっきりと物語るものであろう。
また、最近年の韓国における状況については、第三次産業の生産性が低いが、これは都市への人口集中の中で、生産性の必ずしも高くない事業も増加していることを意味しているのであろう。
(統計データ)
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(Jun.13,2002.)