中国の工業生産は、1990年代を通じて著しい拡大を続けた。
国有企業等の改革の中で、'98年より就業者が著しく減少し始めている。これまでの国有企業等は、狭義の工業生産活動にとどまらず、広く従業員、その家族の生活を支える役割を担ってきており、従業者の減少には、これらの機能の整理も含まれるものと考えられる。
'90年代の工業生産の拡大は、多くの業種で見られるが、特に自動車、カラーテレビ、冷蔵庫、洗濯機等の耐久消費財の伸びが著しい。家電製品等については、これまでの東南アジアでの生産が移行してきている面がある。こうした生産は、現時点では、内需というより、国外への輸出が大きな比重を占めているものと見られる。
工業生産額を地域別に見ると、南部の沿岸諸省の生産額が著しく大きい。
地域の工業を業種から見ると、北京、上海等の大都市では明らかに加工組立型産業の生産が多い。
上では、省市区毎の業種特性を試みたが、各地域の全業種の構成を一覧すると、むしろそれぞれの地域が一通りの業種を保持する「ワンセット型立地」と捉える方が適切かもしれない。これには、中国の経済開発の歴史的経緯からの必然性もある。
'90年代後半の地域別の工業生産増加率については、1995-1998年では、新疆ウイグル族自治区を除きいずれも増加を見せている。
国有企業の生産額の比率と第一次産業就業者数の関係を見ると、概ね3つのグループに分けて捉えることができる。
さらに、工業生産額を国有企業、集体企業、個人・その他企業の企業形態に分けて見ると、地域・民間の活発な部分も2つに分けられる。|
参考文献等 北村嘉行編「中国工業の地域変動」大明堂2000年 |
(Oct.03,2001.)