急増する日本から中国への輸出
―日中貿易の構造変化―

 1990年代以降、日本における中国からの輸入が急増した。これは、消費者物価を引き下げるものとして、消費者にとっては好ましいものであるが、我が国の経済活動全体の中では、輸入デフレ、企業活動の流出により日本経済の停滞をもたらすものとして、否定的に捉えられがちである。

 しかし、産業構造の転換は確実に進んでおり、特に、2002年には、中国への輸出が急速に伸びており、香港を含む中国への輸出総額が、輸入総額を上回っている。


 日本から中国への輸出品目については、半導体等の電気機器及び部品などである。これは、中国の経済活動の中で必要な資本財、生産部材の需要が急速に拡大していることを意味している。


 一方、中国からの輸入については、紡績用繊維等の比率が高いが、一般機械、電気機器も急速に拡大し、一定の比率を持つに至っている。


 一般機械、電気機器の輸出入について、さらに品目の内訳を見たものが右図である。
 総額としては、日本の輸出が多いが、一方で、各種の品目が輸入されるようになってきている。このように日本と中国の貿易は、ステレオタイプ化した先進国と発展途上国の関係として単純に捉えることはできなくなってきているといえよう。
 品目名については、HSコード4桁分類を適宜短縮している。正確には、統計データにあるコードと4桁HS-CODE一覧を照合していただきたい。

 日本・中国間の貿易の内容は、さらに変化していくであろうが、中国の経済的離陸とともに、日本の産業構造の転換を経つつ、経済的共生の一つの型を形成しつつあると言うことができよう。
(参考;→中国の貿易構造の変化


(参考)
 なお、韓国の対中国貿易については、貿易額の拡大の当初から輸出超過で推移している。
 また、輸出に関しては、香港の比重が大きいのは、日本と同様であるが、1990年代後半以降は、横ばいで推移している。


(統計データ)
(参考;HS-CODE4桁)

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(Dec.12,2003.)