広がる所得格差
―韓国農家―
韓国の著しい経済成長は、財閥の活動を核として達成されてきたが、IMF危機を契機として、その新たな体制の形成が進んでいる。しかし、こうした過程の中では、全国津々浦々で新たな事業活動が叢生された訳ではなく、農村地域での新たな産業の立地、産業の高度化は進んでいな。この結果、都市と農村の所得格差は、大きく開いてきているとされる。
都市世帯と農家世帯の家計の比較は、異質な構造のものの比較となり、単純にはできない。
しかし、それぞれの所得の経年変化を見ると ここでは、かつて同じ水準にあったものが、1990年代半ばから農家の停滞が著しく、一方、都市世帯については、IMF危機においていったん減少した後、さらに伸び、格差が拡大している。
韓国での農家の専兼業の状況を地域毎に見ると、専業率が日本に比べて著しく高い。
これは、農村地域にその他の働き口として、工業等がそれほど立地していない結果と見られる。
他方、農家人口の年齢構成を見ると、日本と同様に高齢化が著しく進んでいる。
特に、各広域市、ソウル特別市、及び京畿道と済州道については、相対的には高齢化の程度は低いが、その他の全ての道の高齢者の比率は極めて高い。なお、仁川広域市も高齢化が特に進んでいる。
このように、韓国の農村では、農業以外の産業に乏しく、若者は転出し、過疎化が著しく進んでいる。
韓国は日本と同様に、農地の壊廃が急速に進んでいるが、単に都市的用途への転用のみでなく、耕作放棄による廃用も多いようである。
また、日本と同様に、今後、時間の推移とともに急速に農業人口が減少していくことが確実で、農業の維持が危うくなってきている。さらには、農村地域の維持自体が大きな課題になっているといえよう。
(統計データ)
関連項目に戻る
(Sep.10,2003.)