経済開発の要点

経済開発の主要な理論
時期
(開発援助の潮流)
分類理論キーワード
〜'60年代
(復興と新生、
南北問題解決への
開発支援)
線形段階理論ロストウの成長の諸段階5つの段階
ハロッド・ドーマーの成長モデル資本ストック
'70年代
(人道的支援と
資源ナショナリズム)
構造変化モデルルイスの開発理論2部門モデル
国際従属学派の革命新植民地主義的従属モデル
誤りのパラダイムモデル
二元的開発論
中心国周辺国
国際的アドバイザーの錯誤
優性劣性
'80年代
(構造調整)
新古典派の反革命自由市場分析
公共選択理論
市場友好型アプローチ
効率的な市場
レントシーキング
政府の非選択的介入
ソローの成長モデル開放経済
'90年代
(途上国間格差と
地球問題の先鋭化)
新成長理論内生的成長ソローの残余・補完投資
「M・トダロの開発経済学」を参考に作成。
 発展途上国の経済開発に関しては、これまで様々な理論が提起されてきている。
 経済開発論については、M・トダロの開発経済学や日本の原洋介著「経済開発論」等が詳しい。
 しかし、多くの地域、時代に適合する定式等があるわけではない。
 これまで、各途上国は多様な努力を重ねてきており、先進国もこれに積極的に支援してきた。しかし実際には、東南アジア諸国のように離陸に至った国から、かえって後退した国まであり、理論に基づいた計画的開発の困難性が現れている。
 この結果、各国それぞれ固有の事情があり、多くの理論を念頭に置きつつ、各国の事情に則して、検討していくべきとされいる。
 また、近年では、経済的要素以外の側面にも配慮すべきことが強調されている。

 東アジア地域の国・地域についても、それぞれ固有の事情があり、課題がある。
 このため、一定の理論を援用して、開発のあり方を論じることは難しく、各国・地域それぞれ個別に検討していく必要があろう。

 北朝鮮(朝鮮人民民主主義共和国)については、他国との交流が乏しく、開発の実態もわからず、外から開発のあり方を論じることが困難である。
 中国については、一人当たり国民所得の水準は、未だ1,000ドル以下で、この限りでは、離陸した状態とは言い難い。しかし、国内の地域によって大きな格差があり、その地域を核として、次第に全地域の成長に展開していくシナリオが予想される。こうした意味からは、離陸しているともいえよう。さらに、人口12億の規模では、国際的交流を主体としての全土的開発は困難であり、内生的開発を展開していくことは避けられない。
 ロシア連邦については、経済体制の崩壊の中で、新たな出発基盤がどう形成されていくか、大きな課題がある。
 韓国については、既にOECDに加盟しており、先進国の一員となっているが、財閥を中心とした国内の企業組織の改革が大きな課題となっている。
 さらに日本については、過去の債務を払拭し、今後どのように発展していくか、特に、アジア諸国の発展と呼応しつつ、自らのあり方を形成していくか課題を抱えている。

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(June.12.2001.)