マクロ統計で見る中国の環境問題

 中国の経済開発において、環境問題への対応が重大な課題となってきていることは、種々の報道から見て明らかであろう。
 ちなみに『中国統計年鑑』では、2004年版から「環境保護」の章が新設されている。
 しかし、マクロ統計から環境問題の深刻化を読み取ることは困難である。

 環境汚染事件数の変化を見ると、いずれの種類の汚染でも概ね横ばいで推移しているように見られる。
 環境汚染が事件として計上されるには、それなりの問題意識が必要であり、汚染の実態というより、この認識によって左右されよう。


 大気汚染のうち二酸化硫黄の排出量についてみると、工業生産の拡大に伴って総排出量は増加しているが、除去が進められ、大気への排出は減少しているとされている。
 さらに、生活からの排出も減少気味に推移している。

 このような統計については、建前が計上され、実態から乖離していることが懸念されるが、これを判断する情報はない。
 また、環境汚染は比較的局所的な課題であることが多く、汚染の実態がマクロ統計とは直結しない側面もあろう。


 水質汚染について、化学的酸素要求量の推移を見ると、工業では大きく減少しており、各工場でしかるべき対応がなされているとされている。
 これに対して、生活で漸増が見られるが、これは日本がかつて経験した様相と同じで、下水道の整備を経て始めて解決していける課題であろう。


(統計データ)

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(Jan.20,2006.)