浜松誠二
我々が学ぶのは、そこで得られた知識によって自らの姿勢を正すためである。これには議論があろうが、私はそう考えている。
「東アジア共生へのシナリオ」の検討で提起している共生のための重要な課題として、まず、地球温暖化への対処がある。
気温上昇の要因は、人々の経済活動の中での炭酸ガスを始めとする温暖化ガスの排出による温室効果とされる。
地球温暖化の下では、地球全体としての気温の上昇とともに不安定化が予想され、食料生産の問題にも懸念が持たれる。
共生への重要な課題の他のひとつは、経済的共生である。| 1999年 | 輸出 | 輸入 | GDP | |
| 中国 | 総額(十億US$) | 195 | 166 | 980 |
| 依存度(%) | 19.9 | 16.9 | - | |
| 韓国 | 総額(十億US$) | 144 | 120 | 398 |
| 依存度(%) | 36.2 | 30.2 | - | |
| 日本 | 総額(十億US$) | 417 | 309 | 4079 |
| 依存度(%) | 10.2 | 7.6 | - | |
| WDB"World Development Indicators" | ||||
こうした課題を日本にとっての意味で捉え直すと、まず環境問題については、先進国に共通する過剰消費状況の抑制が強く求められている。
一方、食糧の安定した確保も大きな課題である。
他方、産業活動の調整に関連して、中国からの輸入が1990年代に入って、急速に拡大している。これは、主として人件費の極端な格差によっているが、中国の人口の多さから、人件費が上昇していく速度は、極めて遅いものと見られる。
こうした課題を富山としてどう捉えるか 以下では、富山の特徴と関連付けて検討する。
また、家族の崩壊(規模の縮小)も急速に進んでいる。
以上のような、都市の崩壊、家族の崩壊は、都市人口の一層の発散(スプロール)によるものである。
この結果、農地の改廃が著しく進んでいる。| 就業者数 人 | 増減率 % | 65歳以 上比率 % | |
| 1975 | 84,509 | -38.1 | 18.3 |
| 1980 | 65,551 | -22.4 | 26.2 |
| 1985 | 49,575 | -24.4 | 32.0 |
| 1990 | 36,702 | -26.0 | 40.8 |
| 1995 | 32,576 | -11.2 | 55.0 |
| 2000 | 21,683 | -33.4 | 61.8 |
一方、都市の発散によって、自動車社会化が一層進んでいる。ちなみに15歳以上の通勤通学者のうち7割以上が乗用車を利用している。
また、分散的居住自体がエネルギー多消費型生活を生みだしている面もある。省エネ住宅への工夫もなされているが、一方で、個室化・個電化も進み、電力消費量が高い水準となっている。
他方、経済的共生の課題に関連しては、富山の所得水準が相対的に低下し続けている。
これは、これまでの基礎素材産業や建設業に比重を置いた産業の転換が着実には進んでいないことを意味している。
共生できる産業による経済の再生としては、比較優位と考えられる知的活動に裏付けられた産業組織の形成が求められよう。
さらに、域内需要・国内需要に応えていく経済活動として、多様なサービス経済の展開がある。![]() |
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(Feb.17,2003.)