日本海学調査研究委託事業

環日本海の玉文化の始源と展開 挨拶2


日本海学推進機構
会長 伊東 俊太郎
 

 本日、日本、中国、ベトナムの玉器研究者の方々が一堂に会され、研究会議「環日本海の玉文化の始源と展開」が開催されますことは、誠に喜ばしい限りであります。
 さて、日本海学推進機構では、環日本海地域と日本海を一つの循環・共生体系ととらえて、過去、現在、未来にわたる当該地域の人間相互及び人間と自然の関わりを総合学として学際的に研究しようとする日本海学に取り組んでおります。
 本日のテーマであります「環日本海の玉文化の始源と展開に関する研究」は、古代における環日本海地域の文化及びその交流を解明するうえで非常に重要であり、本機構としても大きな関心を持っている研究領域であります。
 私は、日本文明の形成・発展は、他文明との交流‐交渉を通じて動的に把握することが重要であり、日本海文明交流圏をはじめとする3つの文明交流圏という概念が必要であると考えています。そして、この文明交流圏を考察していくためには、日本列島から沿海州、北朝鮮、中国の中原地区、南海地区、ベトナム、台湾、フィリピンにまで及ぶ玉器の研究が不可欠であります。
 このようなことから、本日の研究会議において、日本、ロシア、中国、台湾そしてベトナムからの報告が予定されておりますことは、環日本海の玉器文化の源流と展開の実態を探り、日本列島の玉器文化をアジア的視野で検討するという観点から、誠に興味深いものがあると考えております。
 本日の研究会議が多大の成果をあげ、今後のこの分野の研究の深化に大きく寄与し、東アジアの文化交流とその遺産の共有がますます明らかとなりますことをご期待申し上げます。最後に、お集まりの皆様の御健康と御多幸をお祈りいたしましてご挨拶といたします。