日本海学グループ支援事業

2009年度 助成概要と研究成果


平成21年度 日本海学研究グループ支援事業の概要とその研究成果を公開します。

 

1.応募件数及び助成決定件数

 応募総数      23件(新規事業 15件 継続事業 8件)

 助成決定件数   11件(新規事業  5件 継続事業 6件)

2.1件当たりの助成金額

 概ね20万円から50万円

3.助成を決定した事業の申請者及び事業の内容

 

  申請者 事業の名称 事業の概要

継続
和船建造技術を後世に伝える会
代表 番匠 光昭
和船建造技術を後世に伝える会調査報告書刊行事業 廃 絶が危惧される木造和船とその建造技術を後世に伝承するため、平成17年度から3か年にわたり、現存する木造船の状況把握、収集、記録保存などの活動を、 本助成事業により実施してきた。そこで、3か年で得られた成果を広く一般に公開し、木造和船とその建造技術の伝承および周知・普及に供するため、補足調査 を実施したうえで和船建造技術を後世に伝える会調査報告書『とやまの和船(仮題)』を刊行・頒布する。
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龍 世祥 地域的共通価値の創出メカニズムに関する実証的調査研究
-人間・経済・自然の統合的国際協働体制構築を中心に-
① 富山発の環境技術移転・環境保全事業、②地域的通貨・環境協力資金メカニズム、③冷戦遺産処理・政治的融和体制などの分野に焦点を置き、自然・人間・経済 を統合した循環社会の視点から、地域的共通価値の創出に寄与する統合的国際協働体制構築の進展と方向性を実証的に探求する。
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特定非営利活動法人 日本文化交流センター日本海民族音楽研究会
代表 中山 妙子
日本海地域の民族音楽研究 未来への社会貢献ができる芸術家の育成を目的とし、日本海地域諸国の民族音楽が歴史に果たした役割変遷を研究調査、及び民族音楽セラピー&地域活性化事業の現状分析を行う。研究成果は報告書にまとめるほか、発掘音楽の演奏披露コンサートも開催する。
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山本 麻希 オオミズナギドリの繁殖生態を指標とした日本海の海洋環境モニタリング 広 範囲を機動的に動き回って餌をとる海鳥類の生態は、海洋生態系の健全性を表す指標として注目され、世界的には研究が進められつつあるが、我が国での研究は 遅れている。日本海の離島で繁殖する海鳥であるオオミズナギドリの繁殖生態を調べることで、日本海の海洋生態系の変動をモニターすることを目的とする。
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中村 由克 先史時代における『日本海文化』成立にかかわる石器石材環境の基礎的研究 日 本海沿岸を中心とした文化圏が誕生した旧石器時代には、北陸地方を中心とした日本海沿岸地域に独自の石器文化が発達したことが知られている。これらの石器 文化は、特定の石材を主要な材料として選択している。そこで本研究では、日本海沿岸域にみられた初期の「日本海文化」とも考えられる石器文化を対象とし て、それら石器石材の原産地推定と人類の移動の実態を解明することを目的とする。
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鳥山 成一 立山等における東アジア由来の大気汚染物質等の把握 中国等の東アジアの産業活動活発化に伴い、酸性雨や黄砂のみならず有害大気汚染物質についてもその飛来が予想されている。地表の影響を受けず測定に適した標高2,450mの立山室堂において、有害大気汚染物質を測定し、東アジアからの影響を調べる。
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新規
日本海学遊友セミナー塾実行委員会
代表 松原 隆光
日本海学遊友セミナー塾 ①日本海地域の「森・里・海」の地球環境保護、②命の尊厳を五感で考察、③日本海地域&日本海諸国との環境保護交流を目的に、一般社会人の生涯学習のための勉強会・ワークショップ等を、毎月2回(18:00~21:00、1日2講座、6ヶ月で計24講座)開催する。
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小川 光彦 日本海域発見碇石による海域間交流の研究 宋・元代を中心に外洋船の碇(いかり)に使用された碇石は、発見された海域での船舶の碇泊を直接的に示す考古・歴史資料であるが、この分野の研究 はごく限られている。本研究では、ロシア沿海州と韓国で発見された碇石の現地調査を行い、東アジア海域発見碇石との比較研究を行うことにより、日本海域の 沿海州と黄海、東・南中国海域との海域を結ぶ船の航跡を実証的に示し、海上交通史復元の一助とする。
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柏木 健司 富山県黒部峡谷における鍾乳洞の地球科学的総合解析 北 陸地域において、鍾乳洞から産する哺乳類遺骸や石筍を用いて過去の哺乳類動物相や古気候を議論した研究は、これまで行われていない。本研究では、黒部峡谷 の石灰岩分布地域に点在する鍾乳洞を対象に、地質学的、古生物学的および古環境学的解析を実施し、過去から現在に至る哺乳類動物相の変遷、および古気候変 遷を明らかにする。
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林 節男 図書出版「干柿加工から見つめる環日本海」
-環日本海の気象条件と営農条件からみた持続的な干柿加工と地域再生を展望する-
環 日本海の日本および東南アジアの貴重な生物資源である"柿"の干柿加工に係る調査資料を、気象環境と営農条件を元に整理し、図書として出版・普及すること により、今後の持続的な干柿加工を展望するとともに、環日本海地域の市民と干柿加工生産者の共同による農村部の地域再生に寄与する。
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食育研究会いただきます!
代表 澤井 保子
日本海の恵みを知る!とやま食育ツールの作成事業 伝統的な魚を中心とする食生活の大切さを、特に若い親と子供たちに楽しく普及するため、そして伝承し残していくため、富山の魚を中心とする食文化を楽しく学ぶツール、「とやま食育かるた」を作成する。
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