日本海学グループ支援事業
2012年度 助成概要と研究成果
平成24年度 日本海学研究グループ支援事業の概要とその研究成果を公開します。
1.応募件数及び助成決定件数
応募総数 11件(新規事業5件 継続事業6件)
助成決定件数 9件(新規事業3件 継続事業6件)
2.1件当たりの助成金額
概ね20万円から50万円
3.助成を決定した事業の応募者及び事業名
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申請者 | 事業の名称 | 事業の概要 |
継続 |
和船建造技術を後世に伝える会 代表 番匠光昭 |
富山湾周辺地域の漁業用具の基礎的研究 |
富山湾と周辺地域の漁業用具(網漁関係用具、釣漁関係用具、磯漁関係用具、加工用具、信仰用具、操船関係用具、造船用具等)についての基礎調査。 (→研究成果を読む.pdf) |
川内 一憲 | 北陸・上越地方に特有な高田型トノサマガエルの生物地理学研究とカエルツボカビ症モニタリング調査による環境評価 |
高田型トノサマガエルの生息調査により本種の生物進化について考察するとともに、カエルツボカビモニタリング調査を実施し、環日本海の自然環境を評価し適切な保全活動のための基礎資料を提示する。 |
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特定非営利活動法人富山湾を愛する会 代表 高見貞徳 |
射水市海老江海岸における藻場育成と海浜植物育成に関する研究 |
海老江海岸における藻場育成の実験を2年間継続し、その結果を検討し、藻場が広がるための実験を継続する。さらに富山湾の海浜植物の分布の現状を調査すると共に、海老江海岸の海浜植物の育成繁茂の実験を行う。 (→研究成果を読む.pdf) |
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小川 光彦 | 碇石による海域間交流の研究 -黄海と対馬海峡・博多- |
韓国で発見された碇石と日本国内で発見されている碇石の比較研究により、中国のものとは異なる韓半島における碇石の独自性と日本との共通性について検討を行い、韓半島の黄海沿岸と日本の北部九州との航路を実際に船に使用された碇石によりその航跡を結び、東アジアの海上交通史復元の一助とする。 (→研究成果を読む.pdf) |
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中沢 道彦 | 日本海沿岸における先史時代初期農耕文化の受容と拡散の実証的研究 |
日本海沿岸地域の縄文時代晩期~弥生時代前期・中期初頭土器にある、イネ、アワ、キビなどの圧痕をシリコン樹脂を注入して、型取りするレプリカ法で分析する。これにより、水稲・畠作技術の伝播、拡散する時期を検証、復元し、日本海沿岸地域が初期農耕文化成立に果たした役割、重要性を明らかにする。 |
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特定非営利活動法人日本文化交流センター日本海民族音楽研究会 代表 中山妙子 |
日本海地域の民族音楽研究 |
未来への社会貢献ができる芸術家の育成を目的とし、日本海地域諸国の民族音楽が歴史に果たした役割変遷を研究調査、及び民族音楽セラピー&地域活性化事業の現状分析を行う。研究成果は報告書にまとめるほか、発掘音楽の演奏披露コンサートも開催する。 (→研究成果を読む.dot) (→研究成果を読む.pdf) (→研究成果を読む.pdf) |
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新規 |
堀川 恵司 | N.incomptaのMg/ca水温換算式の構築と北陸域の気象データの創出 | 北陸地域の過去1万年間の水温変動の周期性等を把握し気候メカニズムを考察するため、(独)海洋研究開発機構の研究船「かいよう」で採取された、新潟沖の水深800mの海底堆積物コアから浮遊性有気孔虫を拾い分析して、過去1万年間の新潟沖の古水温を復元する。 (→研究成果を読む.pdf) |
県立海洋高等学校 海洋クラブ 代表 福光義明 |
滑川の里海を守るための海洋環境調査 |
地域の海を守るため、滑川高月海岸を中心に藻場調査、海岸清掃活動、サケ・マス類の放流、海藻の定着活動を実施する。 (→研究成果を読む.pdf) |
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山﨑奈津実 |
ホタルイカおよび動物プランクトンの炭素・窒素安定同位体比による日本海の食物網解析 |
日本海において重要な水産生物であるホタルイカとその餌である動物プランクトン等を対象に長期間の採餌履歴を反映する、炭素・窒素安定同位体比を用いて、日本海におけるホタルイカの回遊機構や食物網の解析を行う。(→研究成果を読む.pdf) |