日本海学グループ支援事業

2010年度 助成概要と研究成果


 

平成22年度 日本海学研究グループ支援事業の概要とその研究成果を公開します。

 

 

1.応募件数及び助成決定件数

 応募総数      18件(新規事業 12件 継続事業 6件)
 助成決定件数   11件(新規事業  5件 継続事業 6件)

2.1件当たりの助成金額

 概ね20万円から50万円 

3.助成を決定した事業の申請者及び事業の内容 


 

 

 


 
申請者 事業の名称 事業の概要

継続
和船建造技術を後世に伝える会
代表 番匠 光昭
和船建造技術を後世に伝える会調査報告書刊行事業

廃絶が危惧される木造和船とその建造技術を後世に伝承するため、平成17年度から3か年にわたり、現存する木造船の状況把握、収集、記録保存などの活動を、本助成事業により実施してきた。そこで、3か年で得られた成果を広く一般に公開し、木造和船とその建造技術の伝承および周知・普及に供するため、補足調査を実施したうえで和船建造技術を後世に伝える会調査報告書『とやまの和船(仮題)』を刊行・頒布する。                (→研究成果を読む)

鳥山 成一 立山等における東アジア由来の大気汚染物質等の把握

中国等の東アジアの産業活動活発化に伴い、酸性雨や黄砂以外の有害大気汚染物質の飛来が予想されており、地表の影響を受けず測定できる立山室堂及び立山山麓スキー場山頂において、有害大気汚染物質を新しい機器を用いて測定する。                 (→研究成果を読む)

柏木 健司 富山県黒部峡谷における鍾乳洞の地球科学的総合解析 過去から現在に至る哺乳類動物相の変遷、および古気候変遷を明らかにするため、黒部峡谷の石灰岩分布地域に点在する鍾乳洞を対象に、野外地質調査、試料分析を行うとともに、得られた資・試料を基に石灰岩洞窟の形成場としての地質要因、形成過程を考察する。                  (→研究成果を読む)
山本 麻希 オオミズナギドリの繁殖生態を指標とした日本海の海洋環境モニタリング 広範囲を機動的に動き回って餌をとる海鳥類の生態は、海洋生態系の健全性を表す指標として注目され、世界的には研究が進められつつあるが、我が国での研究は遅れている。日本海の離島で繁殖する海鳥であるオオミズナギドリの繁殖生態を調べることで、日本海の海洋生態系の変動をモニターすることを目的とする。                (→研究成果を読む)
中村 由克 先史時代における『日本海文化』成立にかかわる石器石材環境の基礎的研究 日本海沿岸を中心とした文化圏が誕生した旧石器時代には、北陸地方を中心とした日本海沿岸地域に独自の石器文化が発達したことが知られている。これらの石器文化は、特定の石材を主要な材料として選択している。そこで本研究では、日本海沿岸域にみられた初期の「日本海文化」とも考えられる石器文化を対象として、それら石器石材の原産地推定と人類の移動の実態を解明することを目的とする。                  (→研究成果を読む)
特定非営利活動法人 日本文化交流センター日本海民族音楽研究会
代表 中山 妙子
日本海地域の民族音楽研究 未来への社会貢献ができる芸術家の育成を目的とし、日本海地域諸国の民族音楽が歴史に果たした役割変遷を研究調査、及び民族音楽セラピー&地域活性化事業の現状分析を行う。研究成果は報告書にまとめるほか、発掘音楽の演奏披露コンサートも開催する。                (→研究成果①研究成果②研究成果③を読む)

新規
呉羽山観光協会
「旧北陸道を歩く」事業実行委員会
会長 田畑 宏継
呉羽丘陵に日本海文化を探す歴史探訪歩行会の実施事業 「呉羽丘陵の名所旧跡」の紹介と「歴史探訪歩行会」実施要領を掲載した広報誌を2万部配布するとともに、歩行会を実施する。                   (→研究成果を読む)
楠井 隆史 海洋ごみ由来のプラスチック分解生成物の海洋生物の影響評価 海洋ゴミの主要な構成物であるプラスチックの分解生成物の毒性が海洋生物に及ぼす影響を評価することを目的として、海洋生物のよる慢性毒性試験の開発と試験の実施、リスク評価の試行を行う。                           (→研究成果を読む)
畑山 智史 貝殻成長線による完新世日本海沿岸部遺跡群の生業環境と季節の研究 古環境の復元とその時代に営まれた人類の生業活動の季節を理解するため、日本海沿岸部の考古遺跡から出土した二枚貝の成長線分析と炭素年代測定を行う。                          (→研究成果を読む)
川内 一憲 北陸・上越地方に特有な高田型トノサマガエルの生物地理学研究とカエルツボカビ症モニタリング調査による環境評価

高田型トノサマガエルの生息調査により本種の生物進化について考察するとともに、とカエルツボカビモニタリング調査を実施し、環日本海の自然環境を評価し適切な保全活動のため。                             (→研究成果を読む)

日本海学森里海の未来フォーラム実行委員会
代表 松本剛明
日本海学森里海の未来フォーラム事業 循環や共生に基づく社会づくりのため、農と福祉の分野から人間の共生について考えるため、障害者と健常者の共同による農業体験、台湾・韓国の料理講習会、富山型デイサービスの問題点調査、地域再生フォーラムを行う。                             (→研究成果を読む)