日本海学グループ支援事業
2013年度 助成概要と研究成果
1. 応募件数及び助成決定件数
応募総数 15件(新規事業11件、継続事業4件)
助成決定件数 10件(新規事業 6件、継続事業4件)
2. 1件当たりの助成金額
概ね10万円から35万円
3. 助成を決定した事業の応募者及び事業名
申請者 | 事業名等 | 事業の概要 | |
継続 |
和船建造技術を後世に伝える会 代表 番匠 光昭 |
富山湾周辺地域の漁業用具の基礎的研究 |
射水市新湊漁港のテント型動力船の実測図を作成、氷見市内北大町櫓大工関係資料の収集、神通川のササブネ調査と収集を行い、3年間の調査・研究について取りまとめる。 |
中沢 道彦 | 日本海沿岸における先史時代初期農耕文化の受容と拡散の実証的研究 |
土器に残るイネ、アワ、キビなどの圧痕にシリコン樹脂で型取りするレプリカ法を用いて、水稲・畠作技術が伝播する様子を検証し、日本海沿岸地域が初期農耕文化の成立に果たした役割を解明する。 (→研究成果(PDF)を読む) |
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小川 光彦 |
碇石による海域間交流の研究 -黄海と対馬海峡・博多- |
韓国で発見された碇石と長崎県壱岐・福岡県博多で発見された碇石について考古学的調査や理化学的調査を実施することで、黄海から対馬海峡壱岐水道、博多に至る海域間の交流や海上交通史を復元する。 (→研究成果(PDF)を読む) |
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山﨑 奈津実 | ホタルイカおよび動物プランクトンの炭素・窒素安定同位体比による日本海の食物網解析 |
ホタルイカおよび動物プランクトンを対象に炭素・窒素の安定同位体を用いて、ホタルイカの回遊機構や食物網を分析する。 |
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新規 | 堀川 恵司 | 過去1.8万年間の北陸域の気候データの創出と詳細な気候変遷史の復元 |
海底堆積物中の有孔虫に含まれるMg/Ca比の分析から、有孔虫が生育していた当時の水温を算出できることを用いて、1.8万円前から現在までの日本海の水温変動と古環境記録を比較し、日本海や北陸域の環境変遷の特徴を解析する。 |
県立滑川高等学校 海洋クラブ 代表 開 宣之 |
滑川の里海を守るための海洋環境調査および海藻を利用した食品開発 |
滑川高月海域においては磯焼けが進行しているため、滑川高月海域を主とした富山湾の海洋環境調査、藻場および生物調査を行い滑川で採取した海藻を利用した食品開発を進める。 |
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浦沢 知紘 | シラエビの食性と沿岸海洋生物との関係 |
富山湾の重要な水産資源であるシラエビについて、長期間の採餌履歴を反映する炭素・窒素安定同位体比を用いて、富山湾における食物網の指標種としての有用性を検討する。 |
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川﨑 一雄 | 地球電磁気の手法を用いた環日本海の環境調査 |
地球電磁気の手法を用いて、環日本海地域において、人為起源汚染物質の飛散・流出のプロセスを把握し、環境保全対策への提言や自然災害発生年代を推定する。 |
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アユ熟れ鮨研究会 代表 田子 泰彦 |
アユ熟れ鮨の熟成過程の解明 |
不明な部分が多いアユの熟れ鮨の熟成過程を解明し、作成技術や食べ頃などを明らかにすることにより、伝統食品であり、乳酸菌が豊富で優れた発酵食品であるアユ熟れ鮨の維持と普及を図る。 (→研究成果(PDF)を読む) |
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髙橋 ゆかり | 海と里をつなぐ家庭用コンポストの安全安心な利用方法についての研究 |
家庭で生産れる堆肥中に含まれる重金属類の土壌への移行について、富山県の代表的な土壌について調査し、重金属による土壌、地下水汚染の可能性や自家製堆肥の健康への影響について予測する。 (→研究成果(PDF)を読む) |