会議

2004年度 運営委員会


平成16年5月14日午後4時~6時
高岡市 ホテルニューオータニ高岡 藤の間

Ⅰ 出席者

   伊東俊太郎会長、小泉格委員、大塚和義委員、丹羽昇委員、藤田富士夫委員、
   安田喜憲委員、川口康委員、塚原鐵二委員(富山県生活環境部長)
   事務局(6名)

Ⅱ 会議の概要

(1) 塚原鐵二生活環境部長あいさつ
(2) 伊東俊太郎会長あいさつ

(3) 報告事項

ア 平成15年度事業の実施状況について
 事務局から資料に基づき説明
委員 ジュニア版 日本海読本』は、配るだけでは十分ではない。17年度に、配布した学校から意見を求めるとともに、編集に携わった者が各学校を訪問して、生徒や先生たちと、直に話をする事業を行うとよい。
事務局 教育委員会の学校教育課や校長会と連携をとり、進めていきたい。
 配付部数は、中学校には1教室分の冊数を配付しているので、総合学習の時間等を用いて、これを活用していただければ大変ありがたいと思っている。
委員 大学では、高校へ行って出前で授業をやっているので、大学に話をしていただければ協力できるのではないか。
委員 このジュニア版は大変によくできていて、わかりやすくて、内容も濃い。小・中学校だけではなく、大学生に使ってもいいくらいの内容だ。
委員 『ジュニア版 日本海読本』は人文科学、社会科学、自然科学の枠を全部取り払い、日本海というものを自然科学的、人文科学的、歴史や社会科学的、それに経済のことまですべて含めて総合的に述べている。これは、非常に画期的なことだ。地域について、総合的視野をもってこれだけ正確に書かれた出版物はそうない。その活用方について、これからひと工夫していただきたい。また、その反響を知り、フィードバックをすることは、非常にいいことだ。そのような持続的なケアをやっていくことが必要だ。
 『日本海学の新世紀』第4集もよくできている。編集員の方々がよくやってくださった。県配付用2000部はどのようなところへ配付しているのか。
事務局 県内の公立図書館及び全都道府県の中央図書館、高校、高専、大学、さらには日本海学に関連する県内外の研究機関に配布している。

イ 平成15年度委託研究事業の成果について
 (ア) 環日本海の玉文化の始源と展開 
  藤田富士夫富山市埋蔵文化財センター所長から
   研究成果について概要を説明
    (→15年度調査研究委託)
    (→参考;研究会資料)
  
 (イ) 環日本海文化と立山信仰に関する研究 
  安田喜憲国際日本文化研究センター教授から
   研究成果について概要を説明
    (→15年度調査研究委託)
    (→参考;記者発表)

ウ 平成16年度事業の実施計画について
      (→参考;事業一覧)
 (ア) 講座、シンポジウム等
  事務局から資料に基づき説明 
   
 (イ) 出版等事業
  事務局から資料に基づき説明

委員  富山県立大学と早稲田大学の講義録作成については、1人当たりのページ数を決めて、そのなかで、ある人は映像を主体にするし、ある人は原稿を主体にする、それは先方に任せることにすればよいのではないか。
 最近は印刷物が少なくなって電子ジャーナルが多くなっているが、出版物として残していくことは大事なことだ。

 (ウ) 研究事業
  事務局から資料に基づき説明

  安田喜憲国際日本文化研究センター教授から
   「環日本海文化と立山信仰に関する研究」の説明

  小泉格北海道大学名誉教授から
   「最終氷期最寒時(2万年前)以降における日本海の環境変化に関する高分解能研究」の説明

エ その他
塚原部長 富山県の環日本海施策について説明
   (→参考;富山県の環日本海主要施策)
委員  これまでの活動は学術文化が中心であったが、次の展開としては、人材育成とか、対岸諸国の文化とのふれあいによる環日本海の文化創造とか、環日本海経済圏形成に必要な経済交流などを積極的にやっていただいたらいいのではないか。
 例えば、金沢では外国の子供たちを集めて「ジャパンテント」というイベントをやっているが、環日本海の子供たちを集めた事業などを検討してはどうか。
塚原部長 金沢でのジャパンテントは、地元の北国新聞社が中心にやっているが、富山でも地元の北日本新聞が中心になって高校生を対象に「国際サマーセミナー」をやっている。諸外国から若者を招いて立山・黒部・有峰を体験させながら交流をしている。
委員  日本海学はもともと横断的なものでだが、このようなプロジェクトをやろうとすると、県も市もみな縦割りになる。この調整は部長や知事でなければできない。従って、部長がそのつもりになっていただかないといけない。そのことをあらためてお願いしたい。
塚原部長 今、委員のおっしゃったことは、なにも日本海学のことだけではない。縦割りのセクショナリズムでは、県民のニーズに応えられなくなっているのは、そのとおりだと思う。したがって、横断的に仕事をすることは非常に大事だと思っている。県の組織でも国際・日本海政策課は、庁内の縦割りを横断的につなぐ狙いをもった課だ。
 また、庁内の政策企画会議は、各部局の政策責任者が集まって政策調整をしていく仕組みになっている。そのような取り組みがあることを御理解いただきたい。