日本海という呼び名のひみつ

地図の中に「日本海」が登場したのは、今からわずか400年前のことです。名づけ親は、キリスト教のイエズス会にいたイタリア人の宣教師(せんきょうし)、マテオ・リッチでした。 そのころ、キリスト教を広めるために、中国にいたマテオ・リッチは、「坤輿万国全図」(こんよばんこくぜんず)という、漢字で書かれた世界地図をつくりあげました。この地図に初めて日本海が登場したのです。
その後、この日本海の名が入った地図は、ローマに持ち帰られ、ヨーロッパに広まりました。そのため、ヨーロッパの国々では、環日本海の国々よりひと足早く、「日本海」という呼び名が使われ、定着したようです。
日本では、マテオ・リッチの地図がつくられた200年後に、西洋の学問を学んだ蘭学者(らんがくしゃ)の山村才助(やまむらさいすけ)が1802年につくった地図で、日本海の名が初めて登場します。

日本海の文字はどこかな? 地図を拡大して見てみよう!

坤輿万国全図(こんよばんこくぜんず)

坤輿万国全図(こんよばんこくぜんず)